江島啓一(えじま けいいち、1981年7月8日 – )は、日本を代表するロックバンド「サカナクション」のドラマー。ロックとダンスミュージックを高次元で融合させるバンドのサウンドにおいて、人力の生ドラムと緻密にプログラムされたエレクトロニック・ビートを完璧に同期させるハイブリッドなプレイスタイルの先駆者として知られている。楽曲のボトムを支える強靭なグルーヴと、シンセサイザー等の電子レイヤーに溶け込む音響的なアプローチは、現代のバンドドラマーにとっての一つの究極形である。
基本プロフィール
| 氏名 | 江島啓一(Keiichi Ejima) |
| 生年月日 | 1981年7月8日(★★★) |
| 出身 | 北海道札幌市(★★★) |
| 担当 | ドラムス、DJ等 |
| 主な所属バンド | サカナクション |
| レーベル | NF Records / ビクターエンタテインメント(★★★) |
| エンドーサー | (調査中) |
| 公式サイト | https://sakanaction.jp/ |
ドラマーとしての特徴
サカナクションの音楽性の特長である「フォーキーなメロディとクラブミュージックの融合」をリズム面で具現化している。彼のドラミングの凄みは、4つ打ちの反復ループであっても決して機械的にはならず、人間特有の生々しい揺らぎやダイナミクスを絶妙に残している点にある。クリック(同期音源)に対するシビアなアプローチはもちろんのこと、PAエンジニアと連動した音作りや、レコーディングにおけるマイキング、ミキシングに至るまでプロデューサー的・エンジニア的な視点を持ってプレイする現代の音響派ドラマーである(★★★)。
使用機材
ハイブリッド・ドラムセット(YAMAHA / Ludwig 等)
楽曲の要求に応じるため、複数のキットやスネアを使い分けている。特に近年のオンラインライブ(SAKANAQUARIUM アダプト ONLINE等)やツアーにおいて、YAMAHAのYD-9000の混合キットや、LudwigのSuper Classicなど、ヴィンテージや名機と呼ばれるアコースティックドラムを核に据えている(★★)。
エレクトロニック・パッドとトリガー・システム
サンプリングパッドやドラムトリガーを多用し、生のキックやスネアの音にエレクトロの音色をレイヤー(重ねる)する手法を早くから取り入れている。また、曲によっては完全にデジタルドラムやパッドのみで演奏する場面もあり、アナログとデジタルの境界をシームレスに行き来するセッティングを構築している(★★★)。
ロック/セッションドラマーとしての位置づけ
「ダンスミュージックをバンドで鳴らす」というアプローチにおいて、江島啓一がサカナクションを通じて示してきたドラムサウンドの変遷は、日本の音楽シーン全体のリファレンスとなっている。DAWが普及して打ち込みのビートが主流となる時代において、「なぜあえて人間が叩くのか」という命題に対する最も明確な解答を出し続けているプレイヤーである。
エピソード
ドラムを始めた「消去法」なる理由(★★)
中学校3年生の時、友人らとバンドを組むことになったが、彼自身はもともとギターを弾いていた。しかしメンバーの中で誰もドラムを叩ける者がおらず、やむなく自分がドラムを担当することになったのがキャリアのスタートであるという。その後、独学でのめり込み現在のスタイルを作り上げた。
サカナクションへの加入経緯(★★★)
江島自身は「刀狩り」という別のバンドで活動していたが、山口一郎から知人を通じて声がかかり、2004年にサカナクションの前身である「ダッチマン」や初期サカナクションのサポートドラマーとして参加することになった。その後バンドの体勢が整う中で、デビュー作『GO TO THE FUTURE』のリリースを機に2007年に正式メンバーとして加入した。
Drummer JAPAN 人気投票2025 での扱い
第16位(315票)。国民的バンドの屋台骨としての知名度だけでなく、ストイックに音を追求するマニアックな姿勢が、コアな音楽ファンやドラマー層からの厚い支持を集めている。
所属変遷
| 期間 | 所属/活動形態 | 備考 |
| 2004年〜 | サカナクション(ドラムス) | 2004年サポート参加、2007年に正式加入 |
最終確認:2026-04-18
一言紹介
生音とエレクトロをシームレスに同期させ、ロックとダンスミュージックの境界を溶かす音響派ドラマー。
出典
- サカナクション 公式サイト (★★★)
- リズム&ドラム・マガジン 江島啓一セッティング特集 (★★★)
- 各種インタビュー(加入経緯等) (★★)
- Wikipedia (参考) 江島啓一
今後追記予定の欠損情報
- 【直近のライブでの完全なシステム図】:未確認(シンバル等詳細の最新ツアー情報ソース未達)
- 【ライブでの致命的な失敗エピソード】:探索済み・未発見(同期システムを用いたライブにおける機材トラブルの具体的エピソードソース未達)
このページはDrummer JAPANが独自に制作したドラマーアーカイブです。情報は随時更新します。
ドラマーを超えて――作曲家・編曲家としての江島啓一
江島啓一はサカナクションのドラマーにとどまらず、2013年頃から作曲家・編曲家としての活動も本格化させた。DAOKOの楽曲制作への編曲参加をはじめ、映画・舞台・CMで使用される楽曲の作曲も手がけている。ドラムという打楽器を起点に音楽の構造全体を俯瞰できるからこそ可能な仕事であり、「リズムを知る者がアレンジを支配する」という感覚を体現している。高校時代にビジュアル系やハードロックのバンドを渡り歩いた経験、大学でフォークソング研究会に所属した幅の広さ、さらにドラム教室で師に就いた真摯な修練期間が、今日の多面的なキャリアの土台となっている。LERNIのスティックを愛用し、サウンドの細部にまでこだわりを持つその姿勢は、演奏家としても制作者としても一貫している。北海道札幌市が生んだこのドラマーの物語は、ライブの場でも、スタジオの奥でも、そして映像や舞台のスクリーンの向こうでも、まだ進行中だ。