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松浦匡希|ドラマー名鑑

日本中を席巻し続ける国民的ポップ・バンドである「Official髭男dism」のサウンドを、深く暖かなグルーヴで支えるドラマー、松浦匡希(まつうら まさき)。 「ちゃんまつ」の愛称で親しまれる彼は、ブラックミュージックやソウル、R&Bの要素を取り入れたヒゲダンの高度なポップスにおいて、楽曲のアンサンブルを絶妙なバランス感覚でコントロールしている。 決して派手に主張しすぎることはないが、歌に寄り添い、ホーン・セクションやピアノと完全に一体化するそのドラミングは、J-POPの王道でありながら極めて音楽的偏差値の高いプレイである。 釣りと剣道を愛する朴訥とした人柄そのままに、バンドの屋台骨として確かなビートを刻み続けている。

基本プロフィール

氏名松浦匡希(まつうら まさき)
公式ローマ字表記Masaki Matsuura
生年月日1993年1月22日(★★★)
出身鳥取県米子市(★★★)
担当ドラムス・パーカッション・コーラス
主な所属バンドOfficial髭男dism (2012〜)
レーベルIRORI Records(ポニーキャニオン)(★★★)
エンドーサーLERNI(スティック)(★★★)
公式サイトhttps://higedan.com/

ドラマーとしての特徴

Official髭男dismの楽曲は、ブラックミュージックをルーツに持つ複雑なコード進行と緻密に練られたアレンジが特徴である。 そうした繊細な楽曲構成の中で松浦が最優先しているのは、「決して歌の邪魔をしない」ことである。 要所でブラックミュージック特有のスウィングやハネ感、タメの効いたバックビートを提供し、ボーカルを最大限に引き立てる。 また、近年の楽曲ではエレクトロニックな要素も積極的に取り入れられており、アコースティック・ドラムの生々しいニュアンスとハイブリッドなサンプリング・パッドの音色を見事に使い分け、現代的なJ-POPのサウンド・フォーマットを体現している(★★★)。

使用機材

ドラムキット(★★★)

アメリカの最高峰メーカーDW(Drum Workshop)の「Collector’s Pure Maple」等を中心に使用していることが各種音楽誌の機材特集で確認されている。 メイプル材特有の明るくファットなサウンドが、ヒゲダンの豊潤なバンドサウンドに極めてマッチしている。

エレクトロニクス環境(★★★)

Rolandのサンプリング・パッド「SPD-SX」等をドラムセット内に組み込み、KT-10キック・トリガー・ペダルと併用したハイブリッドなセットアップを採用。 スタジオで構築された緻密な音響をライブで忠実に再現する役割を担っている。

エピソード

剣道部の大将と「手首が強そう」という理由(★★★)

中学時代は剣道部に所属し、団体戦の大将を務め、市の総体で準優勝するほどの腕前であった。 中学2〜3年頃にドラムを始め、高校時代にバンドに誘われた際の決め手となったのが、剣道をやっていたことによる「手首が強そうだったから」というユニークなエピソードを各種ラジオ等で語っている。

ペイント缶での練習(★★★)

ドラムを始めた当初は機材を持っておらず、バンドメンバーであった塗装屋の友人から大きなペイント缶を譲り受け、それをドラムに見立てて練習していたというハングリーなルーツを持っている。

Drummer JAPAN 2025 での扱い

国民的バンドのドラマーとして高い順位を誇り、彼の刻むリズムがいかに多くの人々の生活に浸透し、愛好されているかを示す強固な証左となっている。

所属変遷

期間所属/活動形態備考
2012年〜現在Official髭男dism結成以来ドラマーとして在籍

最終確認:2026-04-18

出典

  • Official髭男dism 公式サイト (★★★)
  • リズム&ドラム・マガジン (★★★)

未確認情報

  • 最新ライブツアーにおける全スネア・シンバル群の型番詳細(時期により変動するため・★)

その精緻なグルーヴとアンサンブルへの深い理解は、日本のポップスシーンにおける新しいドラマーの在り方を提示している。 一切の妥協を許さない楽曲制作過程において、彼が生身で奏でるビートこそが、デジタル時代の音楽に不可欠な『人間味』を吹き込んでいるのである。

島根大学軽音楽部――「ヒゲダン」誕生の現場

Official髭男dismは2012年6月7日、島根大学の軽音楽部を中心に結成された。ボーカルの藤原聡が同部の後輩だった松浦匡希に声をかけたのが始まりで、米子市出身の松浦にとってそれは地元から少し足を延ばした大学での運命的な出会いだった。剣道で培った手首の強さを持つドラマーとして誘われた松浦は、その後バンドの核として成長していく。

「Pretender」「宿命」――国民的ヒットを支えたビート

2019年にリリースされた「Pretender」は映画主題歌として爆発的なヒットを記録し、Official髭男dismを一躍国民的バンドへと押し上げた。同年の「宿命」は夏の甲子園応援ソングとして親しまれ、両曲ともに松浦のグルーヴが縦糸として貫かれている。ブラックミュージックのスウィング感を日本のポップスに昇華するという松浦の姿勢は、単なる「伴奏」を超えた音楽的構造の提案として機能している。バンドが「ブラックミュージックルーツの楽曲が最もしっくりくる」と語っていた理由の一端は、松浦のリズム解釈にある。

スタジオとライブの橋渡し役――Roland SPD-SXの戦略的活用

ヒゲダンの楽曲はスタジオ録音の段階から電子音源を多用しており、それをライブで忠実に再現する役割を担うのが松浦のRoland SPD-SXだ。サンプリングパッドとKT-10キックトリガーを組み合わせることで、アコースティックの打感を保ちながらデジタルサウンドをリアルタイムで操る。観客が「CDと同じ音だ」と感じられるライブ体験を成立させる技術的な要になっているのが、この電子・生ドラム融合セットアップである。

このページはDrummer JAPANが独自に制作したドラマーアーカイブです。情報は随時更新します。

横井ジン
横井ジン
https://drummerjapan.com/
映像ディレクター / Drummer JAPAN編集長 TVディレクターを経て2005年より本メディアを主宰。映像制作のプロとして、また一人のドラマーとして、偉大なプレイヤーたちの軌跡を映像で後世に遺すプロジェクトを牽引。生涯、映像とドラムと共に。

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